『SCOOP!』

109シネマズ木場

『SCOOP!』

2016年/オフィスクレッシェンド、映画「SCOOP!」製作委員会/配給:東宝
原作:『盗写 1/250秒 OUT OF FOCUS』
(1985年/CCJ/監督・脚本:原田眞人/出演:斉藤慶子、宇崎竜童、原田芳雄
監督・脚本:大根仁
出演: 福山雅治二階堂ふみリリー・フランキー宇野祥平、吉田羊、滝藤賢一塚本晋也、中村育二

あらすじ:

 人気写真週刊誌の編集部に配属された二階堂ふみが、右も左もわからぬまま、超クセ者パパラッチ・福山雅治の助手に任命され、ゲスい芸能ネタを追いかけて無茶苦茶な毎日を過ごす。バキバキ働いてる2人の副編集長・吉田羊滝藤賢一どう見てもシャブ中の情報屋・リリー・フランキー、みんなアクが強いし超仕事できそうだし、こんなんに囲まれてアタシうまくやってけんのかな~?

 

 ノリのよさにかけては最高だった『モテキ』『バクマン!』、見ててイラつく連中しか出てこないのに観終わると謎の爽快感があった『恋の渦』……大根仁の映画にはテレビディレクター出身の監督にありがちな薄っぺらさがあまりない。映画なんだからちゃんと映画の画面にしないと、映画ならではの見せ場を作らないと、という意識がハッキリと感じ取れる。

 

 とはいえ、今回はどこかで気持ちが折れてしまったのか、福山雅治のプロモーション・ビデオになってしまっている場面が多々あった。画面のこちら側に向かってカメラ持って見栄切ったりするような謎のイメージカット。こんなのファンしか喜ばないだろ。むしろそのファンを喜ばせるためにサービスでやった、というポジティブな解釈もあるわけだが、吹石一恵と結婚して明らかにファンが減った福山雅治が次のステップに移るためにわざと汚い社会不適合者の役を演じているんだとしたら、ちょっとそれって矛盾してるんじゃないだろうか。あるいはキムタクのように、どんな役をやろうと自分の美学から離れられないだけ、なのかもしれないが。

 

 過去に描いた週刊マンガ雑誌の編集部や、Webマガジンの編集部のように、業界モノの映画としてちゃんと作り込まれているので、嘘っぽい感じはしない。見ごたえはすごくある映画。でも福山雅治のキラキラカットだけはちょっと受け付けない。大根監督の次の映画は『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』だというから、次も見事なスリリング業界映画になることは間違いないはず。でも、ヒロインを演じるのがメンヘラ度が低い水原希子っていうのがちょっと心配なんだよな。


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