『FAKE』

同じくユジク阿佐ヶ谷にて

『FAKE』

2016年/ドキュメンタリージャパン、「Fake」製作委員会
配給:東風
監督・撮影・出演:森達也
出演:佐村河内守新垣隆、香さん、佐村河内一家

あらすじ:

 突撃ドキュメンタリー監督・森達也が、ゴーストライター騒動から9ヶ月が経った佐村河内守の自宅に潜入。佐村河内守、その妻・香さん、佐村河内パパから生の声?を聞き出す。2014年の年末、その年を振り返る特集を作りたいテレビ局や、海外のメディアがインタビューのために佐村河内家に訪れ、佐村河内はそのたびに世間、マスコミとの認識の違いを懸命に訴えるが、もう一方の当事者である新垣隆は騒動をきっかけとして急速にタレント化していく。そして、報道によって世間的には相変わらずペテン師同然に思われている佐村河内の主張を証明するため、監督の森が持ちかけた提案とは……?


 

 これまでいろいろ書きすぎたので今回はあっさり行こう。

 ゴーストライター騒動に限らず、新聞やテレビの報道だけではわからないことがたくさんあるし、マスコミのなかでは真実の追求よりも誰をどのようにして追い詰めるのか、という政治と駆け引きが常に優先され、渦巻いている。だから、ゲス川谷とベッキーの不倫も、もしかすると実は同情の余地がある理由があるのかもわからない。この件に関しては正直どうでもいいが、マスコミに不当にクロースアップされてしまったという意味では佐村河内と同じだ。「騒動」って、騒いで動いてるのはマスコミだけだろって。

 

 この映画で事実として提示されたものを見てどう判断するか。例えばここで僕が佐村河内守の正当さを訴えたところでなんの意味もない。ただ、この映画があるとないとでは、佐村河内に対する世間の目は全然違うものになるはずだし、この映画を観ると観ないでは、新聞やテレビに対する受け手の態度も変わってくる。ベッキーの不倫や夏目三久有吉弘行の噂ひとつにとっても、当事者たちの問題を超えて過剰に大きく取り上げるメディアの姿形が、少しずつ見えてくるようになるはずだ。

 

あと、佐村河内家の飼い猫がかわいい