『喪服の未亡人 ほしいの…』

だらだらとラピュタ阿佐ヶ谷に居座ってもう3本目……渡辺護特集にて

『喪服の未亡人 ほしいの…』

2008年/国映、新東宝
監督:渡辺護/脚本:井川耕一郎
出演:淡島小鞠、岡田智宏、倖田李梨、結城リナ

あらすじ:

 愛する旦那が酔って転んで頭を打って死んだ。未亡人となったいずみは、遺品の整理をするうちにカセットテープを発見。再生してみると、そこには知らない女が喘ぎまくる声が延々と。旦那の親友に訊いてみても、心当たりはなし。うう、あたしの知らない間にこんなことをしてたなんて……悔しい! 親友さん! あたしと一発ヤリましょう!!!!!


 

 この映画が作られた2008年、すでにフィルム撮影は珍しかった。たしかその次の年から、地デジ化されていないテレビの画面右上には「アナログ」の字が出るようになったはずだ。そのころにはだいたい地デジへの移行は済んでいて、かつてのブラウン管テレビは寂れたラーメン屋に置いてあるのを見かけるぐらいだった記憶がある。実際、この映画に登場するテレビもすでに薄型だった。だから不思議だ。フィルムの画質で見たことがない物体が画面に映し出されている。ホワイトのプリンタブルCD-Rも画面に写るが、これもフィルムで画質で見た記憶がない。ああ、やっぱり映画はフィルムがいい。制作から8年経って、すでに画面には傷がついていたが、別に構いはしない。大したことのない風景も、フィルムだというだけで立派に見えるのはなぜだろう。

 

 主演女優の淡島小毬はいかにも最近の地味系隠れ美女といった感じで、これまたフィルムに焼き付けられているのが不思議な佇まいがある。いいもん見せてもらってるなぁという気分。ただ、もうひとりのヒロインという感じで登場する親友さんの妻=倖田來未のそっくりさん(なのか?どうかは知らないが、後藤まみとか、いたでしょう?)の倖田李梨の場面があまりにあけっぴろげすぎて、映画全体のアンニュイな雰囲気がだいぶダメな方に中和されてしまっていた。ただ、彼女が着ていた「帝国の逆襲」パロディTシャツだけが気になった。本家のロゴを模して「THE EMPIRE SEXY GIRLS」とプリントしており、背中には「No, I am your father」をもじったような文句が書いてあったように思うが、彼女がすぐに脱いでしまうので画面では判読できず。くだらないところ、見てるなぁ。

 

 個人的には、コンドームをつける描写がちゃんとあるのに好感が持てた。親友くんは妻がいるのでこれは倫理上絶対なのだが、そんなとこまで描くポルノ映画は意外と少ないもので。原題は『おきみやげ』。公開タイトルは『喪服の未亡人 ほしいの…』、のちに『うずいてほてる未亡人』に改題。そしてDVDタイトルが『発情喪服妻、これからは誰とでも…』う~ん、どれがどれだが