『花の女王蜂性競乱』(8mm短縮版)

同時上映はレアな発掘フィルム 

『花の女王蜂性競乱』(8mm短縮版)

1975年/大蔵映画
監督:渡辺護
出演:谷ナオミ東てる美

あらすじ:

 熟女・谷ナオミは人気バーのベテランマダム。ある日、驚異の新人・東てる美が店に入ってきて、野心の強い彼女はメキメキと成長します。そしてその存在感はやがてナオミを脅かすほどに。ナオミが若いツバメと愛を深めている間にも、てる美は金持ちそうなおっちゃんを見つけては全裸でアタック。てる美はついに、店からの独立をナオミに言い渡します。そう……おめでとう。これからはあなたもマダムなんだから、しっかりやるのよ。と、大きな心で大人な対応をしたつもりのナオミも、てる美が連れてきた男の姿を見てさすがに動揺しました。てる美の彼氏は、ナオミと付き合っていた若いツバメだったのです。すべてを失っても、ナオミはくじけません。なぜならナオミは、ずっとこの街で生きてきた自負があるから。この大きな街のなかでは、わたしの涙なんて、取るに足らない小さな針の痛みでしかないのよ。

 

 この映画は家庭用(!)に発売された8ミリフィルムの形でしか残っていない。おそらく1時間何分はあろうかという上映時間は10分まで短縮され、TBSのアナウンサーかと思えるような紳士な声のナレーションがあらすじを語ってくれるダイジェスト版になっている。流れとしては、

 

紳士→セックス→紳士→セックス→紳士→セックス→セックス→紳士→END

 

 こんな感じ。なのであらすじは最後まで書くより仕方がなく、しかもかなり盛り気味。主演2人はともかく男優の顔はかなりおぼろげなので、もしかしたら内容に間違いがあるかもしれない。でもこの10分だけ観ると超面白そうなんだよなぁ〜。なぜかラブホの床が鏡張りになっていて東てる美の美しい裸体がとんでもない角度から拝めたり、体位も構図も、東映のニューポルノ、日活のロマンポルノなどといった大手映画会社の作品とは比較にならぬほど攻めている。対峙した谷ナオミ東てる美を、鏡を利用して両者の真正面の表情を同じ画面で撮るという超大胆なカットもある(谷ナオミの正面から撮った顔+鏡に映った東てる美の正面の顔を映したカット、&その逆配置のカット)。

 

 東てる美『毒婦お伝と首切り浅』という東映ニューポルノを観て以来、かわいかったので名前を憶えていた。あれも相当にハードコアな映画だったが、それより数年若くて、上り調子のパワーが楽しめるこの映画と比べると、いくぶんかお行儀がよくなっていたように思う。谷ナオミを追い抜く役柄だけあって、そのみなぎる魅力にはたかが数分の場面だけで圧倒された。結末は明らかにバッドエンドなのに、勝ち誇ったように歩きながら夜の街へ消えていくナオミさん。でも、ナオミさん、それでいいのかい?


感触

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